
歩く、立つ、座る。
私たちは毎日、何気なくバランスをとりながら生きています。
でもその“バランス”を支えている主役がどこか、考えたことはありますか?
実は――それは 足の指。
地面と身体をつなぐ、たった数センチの小さなパーツが、
私たちの姿勢と安定を決めているのです。
足の指は「重心センサー」
立っているとき、私たちの体は静止しているように見えて、
実は常にわずかに揺れています。
その揺れを感知し、瞬時に修正しているのが 足の指。
足の指には「固有受容器」と呼ばれる感覚センサーがあり、
地面の傾きや重心のズレを感じ取って体幹に伝えます。
この情報が脳にフィードバックされることで、
身体は倒れずにまっすぐ立っていられるのです。
指が動かないと、姿勢が崩れる
最近、スマホやデスクワークの影響で、
足の指を使わずに歩く人が増えています。
つま先が浮いた「浮き指」状態では、重心が後ろにズレ、
骨盤が傾いて猫背姿勢を引き起こすことも。
つまり、足の指を使わない=姿勢の崩れを招くということ。
逆に、足の指がしっかり地面をつかめている人は、
自然と背すじが伸び、体幹が安定しています。
足の指を使うだけで、体幹が“目を覚ます”
「足の指なんて小さい筋肉でしょ?」と思うかもしれません。
でも、その動きは体幹筋とも連動しています。
足の指で地面をつかむと、ふくらはぎ → 太もも → 骨盤 → 背骨へと
連鎖的に筋肉が反応し、姿勢を支えるインナーマッスルが起動します。
たとえば、
立ったまま足の指でギュッと床を押してみてください。
お腹の奥に軽く力が入る感覚がありませんか?
それがまさに「体幹と足のつながり」です。
今日からできる“足の指トレ”
① 裸足で立ち、足の裏をしっかり床に感じる
② 足の指で床をつかむように「グー」
③ 指を広げて「パー」
④ 1日5回、寝る前でもOK
この動きだけで、足裏の感覚が蘇り、姿勢の軸が変わります。
まとめ
足の指は、私たちが思っている以上に姿勢の要です。
使わないのは、ほんとうにもったいない。
足の指を意識するだけで、
バランスが変わり、体幹が整い、心まで軽くなる。
小さな一歩が、あなたの姿勢を支える大きな力になります。