健康寿命を延ばす鍵は「フレイル予防」!今日からできる簡単エクササイズ


「健康寿命」という言葉をご存知でしょうか?これは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間を指します。平均寿命が延びる一方で、この健康寿命との間にギャップが生じていることが現代社会の課題となっています。このギャップを埋めるための重要なキーワードが「フレイル予防」です。

 

「フレイル」とは何か?

フレイルとは、加齢とともに心身の活力(身体的機能や認知機能など)が低下し、生活機能障害や要介護状態に陥りやすい、虚弱な状態を指します。病気ではないけれど、健康な状態ともいえない、いわば“健康と要介護の中間”のような状態です。

例えば、「最近疲れやすい」「歩くのが遅くなった」「体重が減った」「出かけるのが億劫になった」といった変化は、フレイルのサインかもしれません。この段階で適切な対策を講じれば、健康な状態に戻せる可能性が高いことが分かっています。

 

なぜフレイル予防が大切なのか?

フレイルの状態を放置すると、転倒による骨折や肺炎などの病気にかかりやすくなり、最終的には要介護状態へと進行するリスクが高まります。しかし、フレイルは早期に発見し、適切な対策を講じることで進行を遅らせたり、健康な状態を取り戻したりすることが可能です。

つまり、フレイル予防は、単に体を鍛えるだけでなく、社会とのつながりを保ち、バランスの取れた食事を摂ることで、自分らしく活動できる期間(健康寿命)を最大限に延ばすための、非常に重要な鍵となるのです。

 

今日からできる!簡単フレイル予防エクササイズ

フレイル予防には、バランスの取れた食事、社会参加、そして適度な運動が欠かせません。ここでは、運動の中でも特に自宅で簡単にできるエクササイズをご紹介します。特別な道具は必要ありません。今日から早速試してみましょう!

 椅子を使ったスクワット(下半身の筋力アップ)

下半身の筋肉は「第2の心臓」とも呼ばれ、全身の血行促進やバランス能力維持に不可欠です。

  1. 椅子の前に立ち、足を肩幅に開きます。

  2. 椅子に座るように、ゆっくりとお尻を後ろに下げていきます。膝がつま先よりも前に出ないように注意し、太ももに負荷がかかるのを感じましょう。

  3. 椅子に軽くお尻が触れるか触れないかくらいまで下げたら、ゆっくりと立ち上がります。

  4. ポイント: 呼吸を止めずに行いましょう。最初は10回を目標に、慣れてきたら回数を増やしたり、ゆっくりとした動作で行ったりしてください。


かかと上げ運動(ふくらはぎの筋力・バランス力アップ)

ふくらはぎは、足からの血液を心臓に戻すポンプの役割を果たしています。また、バランス能力の向上にもつながります。

  1. 椅子の背もたれや壁などに手をついて、体を支えます。

  2. ゆっくりとかかとを上げ、つま先立ちになります。ふくらはぎが収縮するのを感じましょう。

  3. 可能な範囲で一番高く上げたら、ゆっくりとかかとを下ろします。

  4. ポイント: 上げる時も下ろす時も、ゆっくりと行うことで効果が高まります。10~20回を目標に、無理のない範囲で繰り返しましょう。

片足立ち(バランス力アップ)

転倒予防に最も効果的なエクササイズのひとつです。

  1. 壁やテーブルの近くに立ち、いつでも支えられるように準備します。

  2. 片足をゆっくりと持ち上げ、そのまま10秒間キープします。

  3. バランスが取れない場合は、壁などに軽く手を添えてもOKです。

  4. 左右の足を交互に行い、それぞれ10秒間を数セット繰り返しましょう。

  5. ポイント: 慣れてきたら、手を壁から離したり、目を閉じたりして難易度を上げてみましょう。

まとめ

これらのエクササイズは、どれも自宅で簡単に取り組めるものばかりです。毎日少しずつでも続けることで、着実に身体機能の維持・向上につながり、フレイル予防に役立ちます。

健康寿命を延ばし、いつまでも自分らしく活動できる未来のために、今日から「フレイル予防」を意識した生活を始めてみませんか?

ブログに戻る