呼吸と美肌の関係 ― 酸素が作る“内側からの透明感” ―

スキンケアをどんなに頑張っても、肌のくすみが取れない。
そんなときは、もしかしたら「呼吸」が浅くなっているのかもしれません。

私たちは1日に約2万回も呼吸をしています。
でも、そのほとんどが無意識。
ストレスや姿勢の崩れで呼吸が浅くなると、身体に取り込める酸素の量が減り、血流も滞ります。
血流が悪くなると、肌の細胞に栄養や酸素が届きにくくなり、
結果として「顔色が暗い」「肌が疲れて見える」といったサインが出てしまうのです。

酸素は、肌の“エネルギー”を作るために欠かせないもの。

細胞の中では、酸素を使ってエネルギー(ATP)が生み出され、それがターンオーバーや

コラーゲン生成を支えています。
だから呼吸が深くなると、肌の代謝も自然と活性化し、
血色やハリ、透明感が戻ってくる――つまり、“内側から整う”ということなんです。

そして、美しい呼吸には姿勢が大きく関わっています。
猫背の状態では肺が十分に膨らまず、横隔膜が動かなくなるため、呼吸はどんどん浅くなってしまいます。
一方で、背すじをやさしく伸ばすと、胸のスペースが広がり、自然に空気が深く入ります。
深呼吸をすると、肩の力が抜け、顔の筋肉もやわらぎ、表情まで変わります。
この“緩む”感覚こそが、血流を促し、肌に自然なツヤを生み出すのです。

つまり、「美肌の秘訣」は高級なクリームだけではなく、
“酸素を届ける姿勢”にあるということ。
日々の呼吸を丁寧にするだけで、肌も心も同時にリセットされていきます。

朝、鏡の前でひとつ深呼吸。
空気を胸いっぱいに吸い込み、ゆっくりと吐き出す。
たった数秒で血流がめぐり、頬にほんのり色が戻ってくるのを感じるはずです。

呼吸は、身体の中でいちばんシンプルで、いちばん深い美容法。
姿勢を整え、呼吸を深めること。
それが、“内側からの透明感”を育てる第一歩です。

私たちは本来、完璧なバランスを持つ存在。
それを思い出した瞬間から、“整う”は始まっている。

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