Radu & Petrea(2022)の研究で、若い陸上競技選手にとって上半身の姿勢がいかに重要であるかを明らかにしました。この研究では、11歳から13歳の陸上競技選手を対象に、APECS Pro version 6.2.0というツールを用いて、上半身の姿勢を前額面(正面)と矢状面(横)からの両方の視点から詳細に評価しました。
研究の結果、これらの若い選手たちの体の各部位、具体的には体の左右の配列、頭と首の位置関係、肩、肩甲骨(肩甲骨)、腋窩(わきの下)などに、左右非対称性が見られることが報告されました。特に注目すべき点として、女子選手の方が男子選手に比べて、肩と腋窩の左右のアライメントにおける角度のずれが大きいことが明らかになりました。
この研究の重要な点は、若いアスリートの段階ですでに姿勢の左右非対称性が存在することを示し、成長と発達の段階で早期に介入することの重要性を指摘していることです。研究者たちは、トレーニングの時間内や、個別のトレーニングとして、筋力と筋肉のバランスを改善するためのエクササイズを行うことで、日常生活においても最適な姿勢を維持できるようになると提案しています。
姿勢の左右非対称性は、側弯症、良くない姿勢の習慣、筋肉のバランスの悪さ、または骨盤の左右の傾きなど、さまざまな要因と関連している可能性があります。さらに、特定のスポーツに特化したトレーニングは、特定の筋肉群の発達に偏りを生じさせ、特に成長期の若いアスリートにおいては、体の姿勢の左右非対称性を引き起こす可能性があることも指摘されています。
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